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『デビルズ・ビレッジ 魔神のいけにえ』(1976) [DVDレビュー]

デビルズ・ビレッジ 魔神のいけにえ [DVD]

(サイトの過去記事を救出したものです。なので、ここに載せるには今さらな(?)ご説明も入っております。そのうえ萌え返した勢いでハナイキ荒いですが、どうぞご了承くださいマセ(^ ^;)) 

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駄作だけど(笑)スバラシイDVD…!
・・・美人な老男爵(カッシング)が仕切る邪教崇拝村の話。トホホなタイトルですが、内容はタイトルから想像する以上にトホホでした・・・なんだあの鼻穴から火(見るからにガスバーナー)を噴いてるチープなミノタウロス像は・・・スッポンからせりあがってくるときガタついてるし。おまけにしゃべります。しょっぱなから村人の正体ばらしてるし。謎やサスペンスを仕掛けるつもりは毛頭ないらしいです。挙句の果てに邪教集団は聖水で爆発。ええっ?爆発!?(笑)(同じくカッシングが出演した『地底王国』での、鳥人間爆発シーンを思い出しました・・・(笑))
エンディングクレジットには、アマチュアっぽいバンドがデビルだのなんだのとまんまな歌詞の(笑)チープロックを奏でておりました…。(^ ^;)風呂ばっかり入ってるおねーちゃんの裸がせめてものサービスらしい、どーしょーもない映画でしたが、なんとドナルド・プレザンスとピーター・カッシング共演!無駄に豪華な顔合わせなんですよね…まあ二人以外に見るとこないですが・・・。(笑)

そしてすごいのは、特典映像で入ってるクリストファー・リーのインタビュー!・・・出てないのになんで・・・?と思ったら、ピーター・カッシングについての思い出話なんです!そーだよねー、ご本人はDVDの特典映像用に取材するなんて習慣ができるまえに亡くなってしまった人だものねえ・・・。ご本人の特典映像が望めないなかで、なんと豪華なものをつけてくれたことか。

クリストファー・リーは、最近も「ロード・オブ・ザ・リング」のサルマンや「スターウォーズ」シリーズのドゥークー伯爵などで大活躍してますが、1950年代には有名なハマープロの怪奇映画でピーター・カッシングと共演していました。カッシングはすでにテレビで名前が売れていて映画では主役だったのですが、リーはまだ無名だったそうで、「フランケンシュタイン」(カッシングがフランケンシュタイン男爵役)のモンスター、「ドラキュラ」(カッシングはヴァン・ヘルシング役でこちらが主役)シリーズのドラキュラ伯爵を演じてブレイクしたんだそうです。その後いろいろな形で、カッシングとは20本以上共演したとか。腐った脳ではすでにカップリング扱いになっております(笑)。

インタビューはスターウォーズエピソード3後のものらしく、リー自身もドゥークー伯爵風の髭面でかっこいいです♪

インタビュアーから「なにかみんなが驚くような話を・・・」と所望されて出てきたのが、電話での会話の話。じつはリーはアニメが大好きなんだそうです。(アニメといってもバックスバニーとかトムとジェリーみたいなカートゥーンです)で、あるときカッシングにモノマネをして見せたらえらく受けて、それから二人で一緒にカートゥーンを見に行くようになったそうです。劇場にわざわざ短編アニメを見に行ったという話ですから、50~60年代くらいかと思います。座席でモノマネをしながら騒いで、劇場から追い出されたことがあるそうです・・・マジですか。ホラー映画のスター二人が?信じらんないくらい素敵な光景ですね♪

・・・とにかくそんなわけで、電話口でもお互いアニメキャラのモノマネをするようになったんだそうです。カッシングのモノマネを聞いてリーが笑うと、「ピーターは電話口の向こうで大喜びしていたよ」なんて言われると・・・なんかたまりません腐女子脳全開になってしまいます。(笑)

他にも、リーが「ピーターのしゃべり方」のモノマネをチラッと見せてくれたり、愛妻家だったというカッシングが、奥さんに先立たれてからも、手紙の結びに奥さんとの連名でサインしていたとか、泣ける話もあったり、盛りだくさんの内容でした…。

このインタビューが貴重すぎるので、作品とは無関係にDVD商品としては星四つくらいあげてもいいです!いや、劇中のカッシングがあまりに美しいので五つ星でもいいです!ジャケット写真のカッシングのあまりのかっこよさに釣られて借りましたよ、ええ。(笑)

・・・本編はフィルムの傷出まくりで、リマスターのリの字もありません。場末のレンタル屋でホコリかぶってたVHS、というポジションが一番ふさわしいようなシロモノですが、これ、DVDは準新作なんですよ・・・今年の2月に出たばっかり。(追記・2009年の話です) 特典抱き合わせで、よくぞこんなものを(いろんなイミで)商品化してくれました!という一本でした。
(追記…日本ではVHSも出なかった作品だそうです。大納得(笑)。でもほんとに、よくぞDVD出してくれました!)


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"The Curse of Frankenstein"(フランケンシュタインの逆襲)ブルーレイ&DVD [DVDレビュー]

10/15にイギリスで発売になりました、"The Curse of Frankenstein"(邦題『フランケンシュタインの逆襲』)ブルーレイ&DVDのセットが届きました♪プルーレイがHDなのと、画面アスペクト比(横縦比)が初めてのオリジナル・アカデミー比(=スタンダード)1.37:1でのソフト化、という宣伝がされております。(以前ご紹介したイギリスでのハマープロイベントで、マーク・ゲイティス氏が前座でトークショーをなさったのが、このHD版のお披露目上映だったようです)

UKアマゾンの商品ページはこちら。レビューはDVDのものと、今回のブルーレイのものと入り混じっておりますが、参考になると思います。画質については辛口のもありますね。(笑)
The Curse of Frankenstein (Blu-ray + DVD) [1957]
(ブルーレイについては知識がないのでわかりませんが、DVDはPAL版ですのでご注意くださいませ)


うちはまだブルーレイをいれてないので、高画質の恩恵は味わっておりません。…とりあえず、本編・特典ともに同じ内容がDVDでも入っているので、今回はDVDでの特典狙いです。まだすべてには目を通していないのですが、取り急ぎ見た範囲の解説をつけてコンテンツをご紹介します。(※英語字幕は本編にのみなので、特典ドキュメンタりーなどはおぼつかないリスニングで聞き取れた範囲でのコメントです。間違っていたらごめんなさい(^ ^;))

ブルーレイディスク
二枚のDVDに入っているのと同じコンテンツ(本編はHD化されたもの)が入っています。(ただしブックレットPDFはDVDのみ)


DVD1・本編ディスク
●本編"The Curse of Frankenstein" Academy Ratio 1.37:1  (スタンダード・サイズ)
●本編"The Curse of Frankenstein" Alternate 1.66:1 Version(ビスタ・サイズ)
●ハマー研究者二人による音声解説
 
本編両方とも、従来のバージョンで削除されていた「目玉」カットが追加されています。男爵が入手した眼球をルーペで見るカットの直前に入ります。たしかに生々しい絵ヅラなので、削除になったのも納得です。(^^;)DVDではHD化されていないので、正直画質はビスタサイズで以前出た日本版DVDのほうがいいです。(笑)でも色あいはこっちのほうが自然かな…。あと、ビスタサイズは上下を切って拡大して横長に見せているので、スタンダード・サイズだとその見えなかった部分が見えるというのはありました。

DVD2・特典ディスク
●"Frankenstein Reborn: A Making of Hammer Classic"(新作ドキュメンタりー)
関係者や研究書の著者のコメントと、当時の写真で構成されたもの。実際に作品に携わった人では、プロデューサーのマイケル・カレラス、脚本を書いたジミー・サングスター、そして一番うれしかったのが、若いフランケンシュタインを演じたメルヴィン・ヘイズ!本編ですごく印象的だったんですよ。カッシングと似ているし、堂々としているし…。親しみやすい感じの素敵なおじさまになってますが、目の辺りがまったく変わりません!…その後バーで偶然見かけたクリストファー・リーに、「僕はあなたを作ったんですよ!」と冗談を言って「君は誰だ」と言われてすごすご退散したとか(笑)、憎めないエピソードなどご披露なさっています。カッシングとの共演エピソード、フランケン姿でのカッシングとのツーショット写真もいくつかあって微笑ましいです♪

●ドキュメンタリー"Life with Sir"(新作ドキュメンタりー)
ピーター・カッシングの秘書で、亡くなるまでお世話をしたジョイス・ブロウトンさん(Joyce Broughtonさん。日本語表記がわかりませんがとりあえず我流で(^ ^;))が、カッシングの思い出を語ってくれます。お話の合間に、カッシングのプライベートでの写真住まいや、住んでいたウィスタブルのゆかりの地、ご夫婦がお気に入りだった場所にベンチが置かれているCushing's View 、行きつけだったレストランなどの写真が挟まれています。
初めて会ったときピーターと呼んでくれと言われ、それはできないと言って結局「ボス」、奥様ヘレンさんのことは「レディー・ボス」と呼んでいた…と、聞こえます。(^ ^;)秘書の方はカッシングの自伝等でも出てくるのですが、本当に家族同様だったようです。奥様が亡くなってからカッシングはよく泣いて、ハグして慰めていたとか、亡くなった日の話など…なさっているのですが、断片的にしか聞き取れず、間違っているといけないので解釈したものは書かずにおきます。とにかくカッシングはやっぱりいい人というか、周りの人が愛さずにいられないような人だったんだなあ、とつくづく思いました。気配りとリアルな弱さとが…。

●"Four Sided Triangle"
ハマープロ制作、テレンス・フィッシャー監督の、一種のフランケンシュタインもの。たぶん『ハマー ホラー&SF映画大全』(か、後述のワールド・オブ・ハマー)で紹介を見た覚えがあるのですが、こちらはまだ未見なので鑑賞後にあらためて感想を書きたいと思います。

●"Tales of Frankenstein"
こちらは『フランケンシュタインの逆襲』がヒットしたあと、アメリカでテレビ用に作られたフランケンもののパイロット版。たしかこれも『ハマー ホラー&SF映画大全』かなにかで見たような…クソミソに言われていたような気がしますが(笑)、クリーチャーのデザインがボリス・カーロフのバージョンに近くなっています。こちらも見てから改めて感想を書こうと思います。

●"The World of Hammer: Frankenstein"
これは日本のフランケンシュタインもののどれかのDVDにも収録されていたと思うのですが、テレビのドキュメンタリー・シリーズ『ワールド・オブ・ハマー』のフランケンシュタインの回です。このセットに収録されている"four Sided Triangle"を含めて、ハマーの歴代フランケン映画を紹介しています。ナレーションはオリバー・リード

●Stills Show
写真ギャラリー。本編の写真のほか、宣伝に使われたイラスト(写真から起こしたような感じ)、出演者のブロマイドなども入っていました♪

●PDFブックレット"The Creator's Spark -Hammer's Frankenstein Begins"
このセットに収録されている三本のフランケンもの、"Four Sided Triangle" 、"The Curse of Frankenstein"、"Tales of Frankenstein"を織り込みながら、ハマープロでのフランケンシュタイン映画の始まりを解説するフルカラー・ブックレットのPDFファイル。よくコレクターズ・ボックスなんかに入る「特製ブックレット」がファイルの形でついている、という感じです。kindleにいれてみましたが、文字が小さくて写真が多様されているので、PC画面で見るのがよさそうです。印刷ボタンも使えるので、プリントアウトすることもできそうです。見開き表示でのスクリーンショットはこんな感じ。

ブックレット1-S.jpg

 ブックレット2-S.jpg

ブックレット3-S.jpg

 

もとの商品解説ではShooting script(撮影台本)のPDFとアナウンスされていたのですが、発売直前にメールが来て、これに差し替えられたと知りました。個人的には予約した動機がドキュメンタリーとスクリプトだったのでショックでした。(^^;)まあ、オマケでつけるにはお宝すぎる気もするので、これとは別に書籍として発売する企画でも出たのかな…とか想像しています。それに、『逆襲』以外の作品については、なんらかの形で説明が必要ですしね・・・。(でも最初アナウンスされただけにちょっとくやしい!)

ざっとでしたが今回はとりあえずここで。

 


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祝!『地球侵略戦争2150』(1966)再発売♪ [DVDレビュー]

地球侵略戦争2150 [DVD]
ピーター・カッシングドクター・フーを演じた『地球侵略戦争2150』のDVDが、明日11/2再発売になるので、お祝い記事です♪
(タイトルではわかりにくいですが、これ、『ドクター・フー』の劇場版です。カッシングはこれと、もう一つ別の劇場版でドクターを演じています)

『ドクター・フー』は・・・、今更ですがイギリスの人気長寿番組で、謎の人物「ドクター」がターディスという電話ボックス型のタイムマシンに乗って冒険をするSFもの。これまでにたくさんの俳優さんがドクターを演じています。
比較的新しいシリーズが何年か前にNHKで放映されていましたが、その後日本での放映はちょっと滞っているみたいですね。
 
(自分は放映を2、3回見た程度で熱心な視聴者ではありませんでしたが、今ハマっているマーク・ゲイティス・・・BBCのドラマ "SHERLOCK"の脚本・制作・マイクロフト役・・・が、ドクター・フーにも脚本や出演で関わっているので、レンタルで見ようと探してみました。そしたらゲスト出演した回はまだ日本では放映されてなくて、DVDも出てなくてがっかりしました。何年か前のシリーズなんですけどねえ・・・(涙))
 
ドクター・フーは長いシリーズなので、いろいろと複雑な設定ができてるみたいです。詳しくはこちらをどうぞ。

で、『地球侵略戦争2150』ですが・・・シリーズの人気悪役種族ダーレクが地球を侵略する、というお話。(ダーレクはロボットみたいに見えますが、機械の中に乗ったまま一生を送る生命体、らしいです。飾りがついたゴミ缶みたいな外観(笑))ダーレクに占領されたイギリスで、レジスタンスたちとドクターはどう戦うのか?・・・とはいえ、基本的にお子さまSFですので、肩の力を抜いて楽しめます。しつこいようですが、ドクターがかわいい!(笑)

テレビで見たシリーズのオボロゲな記憶と比べると、ドクターは孫娘を連れた好々爺風で、テレビのように異星人という設定には見えませんでした。英語版Wikiで確認したところ、たしかに設定が違ってドクターは地球人で、しかも「フー」が苗字だったらしいです。(テレビシリーズでは単に「ドクター」で、名前は不明です)なので、ドクター・フー・シリーズとしてはちょっと異端なのかもしれません。たまたまターディスを発明した天才科学者、なのかな?

個人的には、これを前回DVDになったときに衝動買いしたおかげでカッシングに萌え返したので、記念すべき作品であります。これを見てなければ、今頃こんなものを書いてはいなかったはず・・・。(人生なんてDVD一枚で変わるんだわ・・・(笑))

カッシングのドクターは、まだ中年の頃に老けメイクをしていて、ヒゲにめがね。英国紳士フレーバーの「愉快ななんたら博士」風で、ほかの作品ではなかなか見られないコミカルなテンションです。この系統の役は、自分はこれと、『地底王国』しか見たことがありません。ほんとにキュート!もうたまりません!あと、レトロチックなメカデザインがけっこういい感じです。外観がかっこいいんですが、内装がいきなりチープになるのもご愛敬です。(笑)

特筆もので書いておきたいのが、音楽です。オープニングの音楽がすごく素敵で・・・レトロ感があって、疾走感もあって。なんか聞いてて盛り上がっちゃいます。音楽はビル・マクガフィーという方で、「Electronic Music」の肩書きでバリー・グレイ(『謎の円盤UFO』などでおなじみ♪)も参加しています。
 
このテーマ曲に乗せた映画のキャプチャー画像のクリップがYoutubeにあったので、リンクしておきます。
カッシングのドクター姿と合わせてどうぞ♪
→Youtube: Daleks' Invasion Earth: 2150. A.D. Music by Bill McGuffie 

1500円の廉価は嬉しいですが、欲を言えばマニアックな作品なので、ちょっと特典がほしかったかなー・・・。(付けられるような素材は残ってないのかもしれませんが・・・)
 
それと、これ、劇場版ドクター・フーとしては二本目で、もう一本、カッシングがドクターを演じている"Dr. Who and the Daleks"(1965)の続編なんです。映画としてはこれ単独でも見られますが、カッシングファンとしては一本目のほうも見てみたい・・・字幕入りで出してくれないかなー、と切に願ってやみません。(充分な資金があったら自分で出したいくらいです~~っ!)

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『吸血鬼ドラキュラの花嫁』(1960) [DVDレビュー]

私事でちょっと間があいてしまいました。遅ればせながら、5月に発売されたDVDの感想デス。

ハマーのドラキュラもの第二作。ピーター・カッシングはヴァン・ヘルシング教授で再登板。といってもクリストファー・リーは不在・・・。ドラキュラの代役ではなくマインスター男爵という別の吸血鬼が出るので、正直言ってこのタイトルは詐欺。(笑)

お話は、女学校に赴任するフランス人美人教師が、旅の途中で馬車に置いてきぼりにされ、一夜の宿の提供を申し出た地元の貴夫人(美輪明宏似)の館にいくと、そこには母に監禁された美青年が。ヒロインは彼を母の手から救い出そうとしますが・・・。

いまいちノれなかったのは、「目もくらむハンサム」(予告編のフレーズ)のはずのマインスター男爵が自分の目にはいまいち(笑)だったこと。特に吸血鬼になったときがひどい。ヒロインはグラマーで顔もちょっとブリジット・バルドー系ですが、教師という役柄なので節度あるフランス美人になってます。なかなか押し出しがよろしゅうございます。

でも、もちろん見所は徹頭徹尾ジェントルなヴァン・ヘルシング教授!滑らかでやさしく上品な口調がたまりません。
森の中に倒れていたヒロインを見つけて介抱するのが登場シーンなのですが、そのときの口調がもう。あんな声で「安心しなさい。私は医者だ」なんて決まり文句を言われたら、ヒロインでなくともすっかり安心してしまいそう。(実はなんの保証にもならない言葉だけど!(笑))

一作目のヘルシングよりさらに紳士度がアップ。引き立て役の下卑た医師や校長なんかも出てきたせいか、ただの紳士という以上の「高潔な紳士」という面が強調されてます。とても素敵でした♪

伯爵との対決シーンは、すでにYoutubeで見ていたのですが、自分で「治療」しちゃうのがすごい(笑)。前半の穏やかな物腰を見たあとだと、アクションに萌えます。つかのまとはいえ「ヘルシング教授が吸血鬼にされる」というのは、すごく見たかった萌えるシチュエーションなので、教授を噛むのがクリストファー・リーでなくてものすごく残念です!

男爵の母と、坊っちゃま(男爵)に執着を示す乳母にドラマあり。演じる女優さんたちもベテランらしくパワフル。感情の起伏も大きく、大芝居で存在感ありました。教授の出演シーンを除けば、ほとんどこのお二人のおかげで持っていた気がします。マインスター男爵にもっと存在感があるか、チョロくてももっと美形であるかしてくれればもっと楽しめたのにィ・・・と惜しまれます。


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生誕98周年と『フランケンシュタインの怒り』(1964) [DVDレビュー]

祝・ピーター・カッシング生誕98周年!
…今日はカッシング丈のお誕生日ですね。1913年5月26日生まれ…ということは、あと二年で百周年になるんですね。なんか今さらですが、「そんなに昔の人なんだ…」と感慨が。DVDで作品を見ているとまったく時間のズレを感じないので、不思議な感じがします。

思えば、個人的にカッシングに萌え返したきっかけは、二年前の5月末に『地球侵略戦争2150』のDVDを購入したことでした。なので、なんとなく自分の中では、5月の末頃というのはカッシング丈と縁がある季節(?)になっています。

その上今年は、まるでお誕生日に合わせるかのように、前日の25日に『フランケンシュタインの怒り』『吸血鬼ドラキュラの花嫁』がリリースされました。(予約していたのですが、発売前日の24日に到着しました♪)


で、まずは『フランケンシュタインの怒り』を拝見しました。本邦初ソフト化という、ハマープロのフランケンシリーズ三作目。『フランケンシュタインの復讐』と『フランケンシュタイン・死美人の復讐』の間になるんですね。

しかし…ストーリーは、男爵が自分の城のあるカールシュタットに戻り、以前に作ったクリーチャーが氷づけになっているのを発見するというもので、『フランケンシュタインの逆襲』(フランケンシリーズ一作目)とは違う過去が作られており、話がつながってはいませんでした。男爵の助手は『復讐』と同じハンスという人なんですが、キャラが違い、男爵と一緒に行動している理由も「自分でもわからない」なんて言ってます。(笑)『復讐』のハンスには、ちゃんと彼なりの動機がありましたもんね。

クリーチャーのデザインの著作権問題が解決して、ボリス・カーロフ版に近いデザインが使えるようになった…という事情はハマーのドキュメンタリーなんかで見ていたので、そのためにあえて別物にしているのかも…と思いました。だからこれは、ハマーのフランケンではありますが「パラレルワールドの男爵」みたいな感じです。

それはまあ、いいのですが…映画自体がうーん…。(^ ^;)これまで日本でソフト化されていなかったのも納得です。あれだけカッシング丈が出ているにも関わらず、途中で眠くなってしまいました。自分の寝不足のせいばかりではないと思います。なんというか、お芝居の見せ場がないというか、話にメリハリがないというか。さっきのハンスをはじめとして、キャラの行動の動機があいまいで、シーンによってちぐはぐな感じもあります。たしかハマーのドキュメンタりーで、監督のフレディ・フランシスがこの作品について、「撮影を終えたあと休暇で留守にして、帰ってきたらもう編集されていた」とか話していたような気がするんですが…そのへんの事情もあるのかも?

ただ、このDVDには特典として「テレビ放映版のみにあるシーン」がついています。これがなかなか興味深いです。というのは、作中に出てくる聾唖の女性が、少女時代にクリーチャーに出会っていたという過去が描かれているんです。クリーチャーと一般人との交流というシークエンスは、違う形ですがメアリー・シェリーの原作にあるので、そこからインスパイアされたアイデアなのかな、という感じもします。(そういえば『ミツバチのささやき』という、フランケンシュタインのクリーチャーと少女をモチーフにした映画がありましたよね。うろ覚えですが…。少女とクリーチャーって想像力を刺激する組み合わせなのかも?)

この部分は、本編のショッキングな場面をテレビ用に削除して、その尺を埋め合わせるため、あとからアメリカで別のキャスト・監督で撮ったということなんですが、これがあったほうがストーリーとしてはまとまりがいいし、女性キャラの存在理由もわかるので、本来の脚本はこういう話だったのでは?とさえ思います。(ホントにただの後付けだとしたら、このアイデア出した人すごい!ていうか、もともとの脚本がこういうアイデアなしだったとしたら、すごく残念賞です!)

でも、やっと『死美人の復讐』での男爵の手が不自由らしかったこと、黒手袋を外さなかったことの理由がわかりました。個人的にはこれで、カッシングのフランケンシュタイン男爵はすべて制覇したことにもなります。感慨無量です。


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